保険診療と自由診療

日本の保険制度を守るために~予防の意識を高める

経済破たんの危険性が叫ばれている日本の保険制度。医療費を削減するためには、私たち1人ひとりが「病気になりにくい生活を送る」ことも大切です。 バランスのいい食生活や適度な運動をとり入れ、健康的な毎日を送りましょう。


アメリカ人のセルフメディケーションの意識を見習おう

日本は国民皆保険制度のおかげで、誰もが少ない負担で高度な医療を受けることができます。しかしそのことは逆に、「病気になってから何とかしよう」という風潮も生み出しているのかもしれません。

たとえば国民皆保険制度のないアメリカでは、治療費がとても高いため、病院はいわば「最後のとりで」です。それはそれで大きな問題をはらんでいるのですが、おのずと人々のセルフメディケーションにもつながっています。 アメリカでは多くの人が「自分の健康は自分で守らなければいけない」と感じているのです。サプリメント文化などは、まさにその1つでしょう。

日本の保険制度は素晴らしいものですが、アメリカ人の健康に対する自己責任の強さは見習ったほうが良さそうです。野菜や果物をとり入れたバランスのいい食生活をする、運動不足を解消する、足りない栄養素はサプリで補う…こういった努力はすべて、そのまま医療費の削減につながりますし、もちろん自分自身のためにもいいはずです。


がん検診などのメディカルチェックを受けよう

セルフメディケーションといえば、検診も欠かせません。がんはもちろんのこと、生活習慣病や目の病気、虫歯など、いずれも定期的に検査を受けることで早期発見することができます。

ところが日本人の検診受診率は、先進国の中でもかなり低い水準にあるようです。歯が痛くなってからようやく歯医者に駆け込む、せっかくがん検診の案内が届いても行かない…そんな人が多いのではないでしょうか?

特にがんは、早期発見がすべてといっても過言ではありません。ところが実際は、厚生労働省が掲げる「受診率50パーセント」にすらまだ達していない状態です。 欧米の先進国では70~80パーセントともいわれるのに、日本ではたったの20~30パーセントとなっています。

発見が遅れれば遅れるほど治療が大がかりになるのはもちろんのこと、生存率も著しく下がってしまいます。医療費削減以前に、自身の命に関わる問題です。特に40歳を過ぎたら、すべての人が年に1度のがん検診を習慣にしてほしいと思います。ただし女性の子宮頸がんは低年齢化が進んでいるため、20代から受けると安心です。

このように「自分の身は自分で守る」という意識を私たちがもっと持てば、不必要な治療を受けずに済み、それが国の医療費の節約にもつながります。