保険診療と自由診療

国保が高すぎて払えない!その理由は?

私たちが毎月納めている保険料。みんなで少しずつ出し合って支え合うことが保険制度の趣旨ですが、特に国民健康保険(国保)は「高すぎて払えない!」という人がかなり多いようです。 なぜ国保で苦しむ人が増えているのか、その背景についてご紹介します。


国保と社会保険の違い

退職後の人や、自営業者など、基本的に会社勤めをしていない人が加入するのが国保です。その通知を見て、「こんなに高いの!?」とびっくりした経験のある人は多いと思います。

自治体によっても異なりますが、年収300~400万くらいの人でも年間40~50万の保険料が請求されたりします。つまりお給料の1割ほどは国保に持って行かれてしまうということです。

もちろん会社勤めをしていても、社会保険料がお給料から天引きされますが、こちらは「会社と折半」する仕組みですので、一般的には国保より低めになります。さらに社会保険には、病気やケガで仕事を休まなければいけなくなった時に、一定の補償を受けられる「疾病手当」の制度などもありますので安心です。

一方、国保は高い上に、いざ働けなくなった時の補償も少ないのが難点です。そのため保険料を支払えなくなり、無保険状態の人も少なくありません。


ある程度稼ぎのある人にしわ寄せが行く!?

国保の金額が高い理由は、前述したとおり「社会保険と違って、全額自己負担である」ということが1つです。さらに「国保加入者の平均所得が総じて高くなく、それだけ稼ぎのある人の負担が大きくなってしまう」という事情もあります。

国保に加入している人の中には、会社を経営していて十分な資金のある人も確かにいますが、それはごく一部の人です。多くは年金所得者などの無職層や、パート・個人事業主などで占められているといわれています。 ですからある程度所得のある人から保険料を多めに徴収しないと、全員分の医療費を賄えないのです。

一方で、国保には上限額というものもあります。ですから年収が1,000万を越えるような人の場合は、逆に国保がもっとも安い保険になるようです。

つまり国保で1番つらいのは中所得層ということになりますので、これらの人の負担をどう軽くしていくかが大きな課題になるでしょう。


住む地域によって金額が違う「保険料格差」の問題も

さらに国保は、住んでいる地域によってもかなり格差があることが問題視されています。たとえば同じ都道府県内であっても、市町村によって2~3倍の開きがあることも珍しくありません。 これは住民の年齢や所得、医療費の総額などによって保険料が変わるためです。

つまり高齢者が多く、働き盛りの若い世代が少ない市町村では保険料が高くなってしまいます。この格差をどうするかも、今後の国保の大きな課題になっているところです。

とはいえ誰もが平等に医療を受けるために、国保は大切な制度であることは確かです。払えなくて苦しんでいる人も、まずは窓口に行って相談してみましょう。分納や減額などの方法を提案してもらえるはずです。