保険診療と自由診療

人工透析が国庫を圧迫!?

保険適用の治療の中でも、高額になりやすいことで有名なのが人工透析です。人工透析は、腎臓が機能を失い、正常に働かなくなった場合に行われる処置で、2日に1回、体中の血液を濾過する処置を行います。

この処置は、月換算で50万近い処置となり、年間では600万もの金額となるのですが、人工透析は長期特定疾病に該当し、月あたりの患者の負担は1万円程度となります。

しかし、残りの金額はすべて国が負担していることとなり、近年の透析患者の増加が国庫を圧迫しているという声も上がっています。


腎臓が機能障害を起こす原因

腎臓は、身体の掃除をする臓器と言われ、血液中の老廃物を濾過し、尿として体外に排出するのを主な役目とする重要な臓器です。腎臓が機能しなくなれば、身体には老廃物が溜まり、生命が危険にさらされる可能性が高くなります。

命に直結する重要な器官である腎臓は、万が一に備えて2つあり、さらには少々の事では機能障害を起こさない丈夫な臓器で、実際に臓器全体の70%が機能停止しても残りの30%で生命維持のために必要な働きをすることが可能と言われています。

しかし、腎臓の機能が10%以下になってしまうと老廃物を取り除く働きに支障が出て、体内の水分量を一定に調節することが困難となります。 一旦ここまでダメージを受けてしまうと、機能を回復させることは不可能となり、腎臓移植を選択する以外に治療方法はなくなります。

しかし、手軽に腎臓移植を行うことも困難ですので、多くの患者は人工透析治療を受け、血液を定期的に濾過することとなるのです。


生活習慣を見直す

腎臓を患う人が増えたのには、近年の食生活の乱れや生活習慣による影響も大きいと考えられています。 腎臓の働きを低下させる要因として、高血圧や糖尿病があると考えられています。 これらの症状は、腎臓内の毛細血管、糸球体の働きを阻害し、腎臓の濾過機能がうまく働かなくなる原因となります。

しかし、高血圧や糖尿病は生活習慣病と言われる病気の一種で、病気の原因が自分自身の不摂生である場合が多い病気です。 つまり、自分を甘やかして食べ過ぎ、ろくな運動もしないような生活を続けていけば、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を発症し、腎臓の機能も低下し、いずれはつらい人工透析を受けざるを得なくなるわけです。

もちろん、不摂生を原因とするものだけでなく、生まれつき腎臓に何らかの疾患を抱えている人も大勢います。 これらの人が人工透析を行う費用が税金で工面されるのは当然といえます。 しかし、生活習慣病からくる腎機能低下の場合は、不摂生がその原因と考えられますので、避けようと思えば避けることができます。

高血圧、糖尿病とも初期段階では目立った症状もないため、つい病院での診察を先延ばしにしてしまいがちです。 また、悪いとは分かっていてもこれまでの習慣が変えられず、高カロリーの物や脂っこい食品を制限なく摂取したり、塩分を多量に取ったりする習慣を変えないと言う人も後を絶ちません。 しかし、早めにしっかりとケアをすれば、長く健康的に過ごすことも十分可能です。

なお、高血圧は脳梗塞や心筋梗塞を発症しやすく、糖尿病では失明する可能性も高くなります。 腎臓の問題だけでなく、しっかりとケアをして健康を維持するように努めることが大切ではないでしょうか。