保険診療と自由診療

外国人も加入OK!日本の健康保険

厚生労働省による統計では、平成26年10月末の時点で外国人労働者の数が約79万人という結果が出ています。 これは届け出が義務化されて以来最高の数字であり、今や日本のさまざまな分野を外国人労働者が支えていると言ってもよいでしょう。

しかし、国籍が異なる彼らの健康保険はどのようになっているのでしょうか?


外国人労働者の健康保険

外国人労働者が急増したのは今から25年ほど前のバブル期前後のこと。 当時の日本は景気がよいことで慢性的な人手不足にも関わらず、「きつい、汚い、危険=3K」と呼ばれた現場仕事を嫌う人が多く、それを補うために雇い入れるようになったとされています。

初めはブラジル人や中国人がほとんどでしたが、現在ではフィリピン、ベトナム、インドネシアなどアジア圏から働きに来る人も増えています。

通常日本の企業は、従業員が常時5人以上いれば健康保険(協会けんぽ)と厚生年金保険に加入しなくてはなりません。 外国人労働者であっても、日本人と同様の業務を行っているのであれば同様です。

しかし、パートタイマーやアルバイトなど、1日または1週間の労働時間が正社員の4分の3以下であると同時に、1ヶ月の労働時間も4分の3以下である場合には加入の必要はありません。

また、アメリカ・ブラジル・オーストラリアなど社会保障協定を締結している15カ国の出身者で、母国で健康保険に加入している場合にも適用除外となります。


内容は日本人とほぼ同じ?

健康保険の被保険者となることのメリットは日本人労働者とほぼ同じです。 本人が病気やケガで医療機関にかかる際に保健診療が受けられるだけでなく、高額療養費制度も利用できます。 母国に住む家族を被扶養家族とすることも可能。

家族が現地で医療を受けた場合、一旦支払いは負担しなくてはなりませんが、領収書などを日本の健保組合に提出すれば差額が日本円で払い戻されるのです。

もちろん配偶者が出産すれば一時金が給付されますし、被保険者が病気やケガで帰国せざるを得なくなっても条件を満たせば傷病手当金などを受け取ることができます。

日本人労働者が家族を扶養に入れようとする時と同様に、さまざまな書類を提出し、審査を受けなくてはなりませんが、それに見合うだけの利点はあると言えるのではないでしょうか。


国民健康保険の場合は?

常時働いていなくても、外国人登録を行い、少なくとも1年以上日本に滞在することが見込まれる場合には国民健康保険に加入することができます。 働くことに関しては資格外許可であり、すべてアルバイト扱いとなる留学生や研修生がこれに該当します。

多くの外国人労働者は健康保険の重要性を承知して進んで加入しますが、中には保険料のための余計な出費を嫌って加入を拒否する人もいます。 しかし、ケガをしたり病気になった時には、健康保険料どころではない支払いを余儀なくされるということを知らせておくべきでしょう。

バーで働く健康保険未加入の外国人が縫合が必要なほどのケガをして、病院にかかったら医療費が5万円ほどもかかったという話もあります。 雇用主にとってもマイナスになる可能性も考慮し、必ず加入する(させる)ようにしましょう。