保険診療と自由診療

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自由診療ってどんなもの?

公的な保険の対象とならず、医療費が全額自己負担となるのが「自由診療」です。審美的な要素の強い治療が代表的ですが、中には特定の病気において効果の高い治療も自由診療となっていることも多いため、患者側からはつねに保険適用を求める声が上がっています。


たとえばこんな治療が自由診療

社会保険や国保などが適用される対象となるのは、基本的に「健康を取り戻すための治療」になります。そのため、美容や見た目、使い勝手などに関わる治療は自由診療となることがほとんどです。

たとえば歯科においては、人工的に根から作ることで本物の歯のように使えるインプラントや、セラミック・ゴールドなどを使った詰め物、プラスチック以外の入れ歯や、歯列矯正などが自由診療となります。 ただし歯列矯正は、顎変形症や口蓋裂、強度の噛みあわせの悪さなど、健康に被害を及ぼすと判断された場合に限り保険が適用されます。

審美的な要素が強いといえば、もちろん美容整形も自由診療です。例外としては、たとえば上まぶたが開きにくくなる「眼瞼下垂」という症状のある人は、保険適用で二重手術を受けられることがあります。 また乳がん治療で乳房を切除した後で、人工的に乳房をつくる「再建手術」も、自由診療となります。

その他、まだ有効性が認められていないとされる最先端技術も、自由診療となることが多いでしょう。たとえばがん治療における遺伝子検査や免疫細胞治療、放射線療法の中でも新しい重粒子線治療や、陽子線治療などが該当します。

また、AGA(男性型脱毛症)治療や不妊治療やED(勃起不全)治療なども、健康に被害を及ぼすものでないとみなされ自由診療の範疇となっており、患者からは保険適用を望む声が上がっています。


医療ローンの利用も

自由診療では全額自己負担となりますので、すべて費用は高額になるという共通点があります。病院側はそれを解消するために、クレジットカード払いに対応する、医療ローンを準備するなど、金銭的な負担を軽減する措置を採り入れているところがほとんどです。

また保険診療との違いは金額だけではなく、たとえば国による審査の基準も異なります。保険診療の場合、公的機関が運営する保険が適用されることになりますので、その診療行為の審査も厳しくなります。安全性に関してもチェックが入りますが、自由診療の場合はそれが少なくなります。 もちろん、手術失敗など万一の際にも保険は適用されないため、患者自身が納得して自由意思で治療を受けることになります。

実際は、海外で既に十分な治療効果が認められているにも関わらず、日本では自由診療となっているものも多いのが現状です。保険適用となる医療行為が今後ますます増えていくことが期待されます。