保険診療と自由診療

日本の公的保険の種類

国民皆保険制度により、日本国民は誰もが何らかの健康保険に加入することが義務づけられています。中には未加入のまま過ごしている人もいますが、よほど悪質な未納でない限り罰則はほぼないものの、いざという時のことを考えるとリスクは高いといえるでしょう。

所得などに応じて減免されるシステムもありますので、ぜひ一度窓口へ相談することをおすすめします。


日本のおもな公的保険

どの健康保険に加入するかは、勤務先によって異なります。日本の公的保険は、おもに以下の4種類に分かれています。

1.健康保険(社会保険)
健康保険の適用事業所(会社)に勤める社員とその扶養家族が加入する保険で、一般的には「社会保険」の名前で知られています。正社員のほか、一定以上の労働時間で働く契約社員やアルバイトも加入できるケースがあります。

保険料の額は給与に応じて算出され、支払いは給与から天引きされるのが通常です。

2.船員保険(疾病部門)
船員として、船舶の所有者に雇われる人が加入する保険です。5トン以上で海を航行する客船や、30トン以上の漁船が対象となっています。

一部の職業の人のみ加入できる保険ですが、「行方不明手当金」が用意されているなど、業務の特性に応じたシステムが確立されています。

3.共済組合(短期給付)
国家公務員と地方公務員、私立学校の教職員などが加入する保険です。職業によって、たとえば「衆議院共済組合」や「内閣共済組合」、「裁判所共済組合」「地方職員共済組合」など、さまざまな団体に分かれています。

4.国民健康保険
上記3つの保険に加入していない人のための保険です。自営業者もこれに加入します。 窓口は、地域の役所の国民健康保険課になります。

その他、75歳以上を対象とした「後期高齢者医療制度」なども用意されています。こちらは原則1割負担ですが、一定以上の所得がある場合は3割負担となります。


国民健康保険の負担額は地方によって異なる

国保以外の保険では、基本的に給与に応じて一定の保険料率となりますが、国保の場合は前年度の所得などから、市区町村が個々に保険料率を決めています。そのため、同じ人でも住む場所によって支払う額が変わるのが特徴です。

会社を辞めるなどして社会保険から脱退した人は、すみやかに国保の加入手続きをおこなう必要があります。退職日(資格喪失日)の翌月から支払わなければいけませんので、空白期間を作らないためにも早めに手続きしましょう。

国保は前年度の所得で計算されるため、実際には支払いが厳しいと感じる人も多くいます。自治体によって減免制度や分割払い、支払い期限の延長などに応じてもらえるため、黙って滞納せず一度相談してみましょう。