保険診療と自由診療

薬の値段はどんなふうに決まる?

健康保険が適用される処方薬の値段は、国が決定しています。また2年に1度、改定がおこなわれ、価格がさらに引き下げられることが一般的です。

一方、保険の利かない自由診療の薬には公的な薬価が存在せず、医療機関がそれぞれ自由に設定できることになっています。


新薬の値段はどうやってつけられる?

ドラッグストアで売られている市販薬と異なり、健康保険が適用される処方薬の価格(薬価)はどこの調剤薬局でも同じです。国が新薬の薬価をつけることを「薬価収載」と呼び、その時点で薬に保険が適用されることになります。

それでは新薬の薬価はどのように決められるかというと、2つの方式があります。1つは「類似薬効比較方式」で、既に出ている似た効能の薬の薬価を基準にするというものです。既存薬と比べてより画期的な薬であればあるほど、薬価は高くつけられます。

一方、似た薬が出ていないような場合には「原価計算方式」が採用されます。その薬の原価をもとに、適正な価格を決める方式です。

薬価収載された薬は、2年に1度の「診療報酬改定」の際に価格の見直しがおこなわれます。欧米では物質特許が切れない限り、基本的に発売時の価格が維持される傾向にあるようですが、日本では改定のたびに引き下げられることが一般的です。

ただし画期的な薬であればあるほど、価格は高いまま維持されることになります。一方、既に特許が切れてジェネリック医薬品が出てきた先発薬の薬価はどんどん引き下げられ、ジェネリックへの切り替えを促すようなシステムになっています。


保険の利かない薬の値段はどう決まる?

国が薬価をつけるのは、健康保険の適用される薬です。保険の利かない自由診療の薬は薬価収載されず、医療機関が自由に価格を設定できることになっています。極端に言えば、0円にすることもできるし1万円にしてもOK、ということです。

もちろん実際は相場というものがあり、おおよそ似たような価格がつけられています。また製薬会社が「希望処方価格」というものを提示しますので、大体それに合わせた価格がつけられます。

たとえばED治療薬のバイアグラなどは、取り扱う医療機関によって数百円ほど価格に差があるはずです。また自由診療では薬代のみならず、診察代も自由設定できますから、クリニックによっては薬代以外の費用をすべて0円にしているところも見られます。

ちなみにジェネリック品が登場した際も、その価格のつけ方は自由ということになります。たとえば2014年に登場した国内初のバイアグラジェネリック(シルデナフィルOD錠50mgVI「トーワ」)は、多くの医療機関が1錠1,250に設定しているようです。 本家バイアグラ50mgの価格相場は1,500円ですから、およそ8掛けということになります。

自由診療の薬には薬価改定はありませんが、似たような薬やジェネリック品がどんどん登場するにしたがって、価格は自然と下がっていくことが一般的です。ですからバイアグラジェネリックも、今後さらに安くなることが予想されています。