保険診療と自由診療

日本の保険制度は、世界の中でもトップレベル

日本の健康保険制度は、世界の中でもかなり高い水準にあるといわれています。私たちはあまり意識していませんが、少ない負担額でいつでも好きな病院にかかれる国は非常に少ないのです。


好きな病院にかかれる国は少ない!

日本の保険制度は、世界から見てもかなり優れています。2000年にWHOが発表したランキングでは、世界191か国中、日本は堂々の1位に選ばれたほどです。

世界には医療費がタダの国もあるのに、なぜ日本が1位になったのかというと、まず「医療機関へのフリーアクセス」が挙げられます。

医療費が無料の国では、病院を自由に選べないことがほとんどです。家庭ごとにかかりつけ医が決められており、そこにかかることが原則となっています。しかもまずは電話をして症状を話し、OKされた時のみ受診できる、というようなシステムを敷いている国も少なくありません。また予約制が基本で、実際に行けるのは早くて数日後ということも珍しくないのです。

一方、日本はいつでも自分の好きな病院に行くことができます。最近は、紹介状を持たずに大きな病院にかかると「特別療養費」というお金がかかるようになりましたが、それを支払いさえすればいきなり大学病院に行くことも可能なわけです。

よく日本人は「待ち時間が長い」と文句を言っていますが、これも数日待たなければいけない海外に比べたらマシといえるでしょう。このような「病院選択の自由」は、日本の医療の大きな特徴となっています。


日本は、いつでも安心して入院できる!

また日本の病院のベッド数や看護師数なども、世界各国に比べて多くなっています。そのため、何かあってもどこかの病院には受け入れてもらえますし、「途中で強制的に退院させられる」ようなことはほとんどありません。

海外では、病床数や人手が足りないために入院待ちしている人が非常にたくさんいます。たとえばイギリスでは、救急で受診した重症患者ですら病床にたどり着くまでに数時間かかることも珍しくなく、ひどい場合には数日ストレッチャーで待機させられることもあるようです。日本では考えられませんね。

もちろん平均入院日数も、日本が断トツで長くなっています。日本でも入院日数の短縮が進んではいますが、海外でよく耳にする「出産したら即退院」というような状態とは程遠いでしょう。

それもこれも、病院に十分なベッド数があり、しかも少ない負担額で入院治療を受けられる日本ならではのシステムのおかげなのです。たとえばアメリカで旅行中、たまたま具合が悪くなって1~2日入院したら100万円以上かかったという話を聞くように、日本の常識がそのまま外国で通用するわけではありません。 そんなありがたい保険制度を、ぜひこれからも死守していきたいものです。